北陸diary

福井駅前コンサート in ハピテラス

8月22日(土)、福井駅前コンサート in ハピテラスが行われました。出場団体は出演順に、吹奏楽部、ダンス部、音楽ボランティア同好会、合唱同好会、和太鼓部。司会は放送部が担当し、会場ではJRC部による募金活動も行われました。

新型コロナウイルス感染症のために、ある日突然すべての大会や発表の機会が奪われたのは、運動部だけでなく文化部も一緒です。休校期間中はもちろん、6月に学校が再開してからも練習環境が整わず「仲間と練習をすること」「仲間と会うこと」「一緒にしゃべること」「一緒にご飯を食べること」すべてが許されないような状況の中、どれだけの絶望が彼らを襲ったことでしょう。

まだまだ新型コロナウイルス感染症の影響は続いており予断を許さない状況ですが、おかげさまで学校生活はようやく軌道に乗り始め、少しずつ「新しい生活様式」の下、部活動も再開できるようになってきました。

「ハピテラスなら屋外で『密閉』じゃないから、工夫すれば文化部の発表ができるんじゃないか。3年生に発表の舞台をつくろう!」と有志の教員が立ちあがり、この日を迎えました。


ハピリンの1Fがハピテラス

大型液晶ビジョン

【吹奏楽部】
演奏者の「密」を避けるため3年生だけで出演しました。いつもより人数が少なくても「北吹」はいつだって『全力疾奏』です!


お客さま同士は距離を確保して

楽器を吹かない時はマスクを着用

【ダンス部】
今年は1年生が40人以上入部し、学校の中でも一大勢力となりました。1年生が入部できたのは6月半ば過ぎから。初心者が多く、最初は練習場所のセンタースクエアでぎこちなく体を動かしているように見えましたが、今日はその1年生だけのステージで一糸乱れぬ演技を披露してくれました!もちろん3年生は圧倒的な技術力を見せつけ、2年生は負けじと笑顔でキレッキレの踊りを披露していました。やっぱりダンスは見る人がいると、熱の入り方が違いますね!


後片付けの後に、ダンス部全員で集合写真


今日のイベントは、準備から当日の運営までダンス部が中心となって回してくれました。ありがとう!


【音楽ボランティア同好会】
本校には、様々な楽器をたしなむ音楽愛好家の生徒たちがいます。平素は音楽とは無縁な部活動に参加していたり、楽器に合わせた学外の専門の先生にそれぞれ師事していたりしていますが、音楽の山本先生が声をかけて病院や老人ホーム、幼稚園などでまとまって演奏活動をするボランティア活動を行っています。

新型コロナウイルス感染症が拡大した3月以降一切活動ができなかったので、今回の企画に是非参加したいと集まってくれました。バイオリン、チェロ、オーボエ、カホン、津軽三味線、電子ピアノと扱う楽器は異なっても音楽を愛する気持ちは一つ!見事なセッションで美しい旋律を響かせていました。


【合唱同好会】
歌を歌うこと自体が感染リスクが高いとされ、春から活動がまったくできませんでした。マスクが出回るようになり、口元に余裕があるようなタイプも手に入るようになって、ようやく人前で歌を披露できるようになりました。写真ではわかりにくいかも知れませんが、女子の中にリボンの色が違う北陸中学校の生徒2名も高校生と一緒に参加しました。

最後の2曲「上を向いて歩こう」と「ふるさと」は手話をつけて合唱しました。会場では小さな女の子がお母さんと一緒に手話を合わせて歌う微笑ましい光景もありましたね。


【和太鼓部】
和太鼓部も春からまったく練習ができなかった部活動の一つです。例年ならば新入生歓迎の図書館ライブを4月or5月に実施するところが、今年はようやくできたのが7月23日。今年は新入部員の獲得は無理かなと思っていたら、何と12名が入部!かつて部員不足に悩んだ経験のある3年生は大喜びです。1年生は練習時間が足りずに今日のデビューは見送りとなりましたが、先輩の太鼓のセッティングで一緒に汗を流していました。勇壮な演奏を繰り広げる先輩の姿に、あらためて「先輩たちみたいにカッコよく叩きたい!」と思ったのではないでしょうか。彼らのデビューは次の文化祭となります。

今年の文化祭は感染拡大防止のために保護者の来場をお断りしています。最後の晴れ舞台を見ようと、3年生部員の保護者は皆さんこの駅前コンサートを見に来て下さったそうです。


司会担当は放送部

募金活動はJRC部

本当は一人でも多くの方に3年生最後の晴れ姿をご覧いただきたかったのですが、「密」防止のために宣伝を最小限にとどめさせていただきました。悪しからずご理解下さい。

JRC部の募金活動は、ふだんは「募金、お願いします!」と声をかけてお願いをしますが、今回は声を出さずに、また接触を極力避けるため会場を歩いて回ることも控えたために金額としては多くは集まりませんでしたが、それでも多数の方にご協力をいただくことができました。「令和2年7月豪雨災害義援金」4,116円は日本赤十字社に、「災害ボランティア支援金」2,605円は熊本県社会福祉協議会へ責任をもってお届けします。JRC部もこれが今年に入って初めての活動となりました。

全国でも世界でも、今も多くの方が新型コロナウイルス感染症の影響に苦しみ、医療従事者の皆さんをはじめ献身的にお仕事を続けている方々がいらっしゃいます。高校生も教員も、自分にできることは何なのか、自分がしたいことは何なのか、何をやるべきなのか、何をしてはいけないのか、自問自答が続く日々です。今日のコンサートをご覧になった方々に、少しでも元気や勇気、感動をお届けすることができたのなら幸いです。高校生の活動に、これからも温かい応援とご支援をお願いします。

今回は、福井市にぎわい交流施設(ハピテラス・ハピリンホール)の皆さんに絶大なるご協力をいただきました。誠にありがとうございました。