強くあれ
〜もっと強い自分へ。挑み続ける北陸のstrongerたち。〜
vol.56探究学習クエストカップ
全国大会に出場して。

普通科特別進学コース
スーパー特進クラス3年

中辻 友希

普通科特別進学コース
スーパー特進クラス3年

中辻 友希

PROFILE
光陽中学校出身。弓道部副主将。2年次に探究学習の祭典「クエストカップ2024」において、優秀賞を受賞し全国大会に出場した。勉強、部活、探究、さまざまなことに知的好奇心豊かに取り組んでいる。

—全国大会に出場された「クエストカップ2024」について教えてください。
「クエストカップ2024」は探究学習プログラムに取り組む全国の中高生が、参加企業のミッション(課題)から生み出した企画を提案し、その成果を社会に発信する祭典です。2年次の探究学習授業で約半年間かけて取り組むのですが、僕たちのチームは吉野家の「人間の“心を魅了する”、シン・ヨシノヤ的挑戦を提案せよ!」というミッションに挑みました。

—どんな提案内容で臨んだのですか。
タイトルは「沁みるご飯いかがですか」で、懐かしい味の継承と、廃棄される玉ねぎの皮の有効利用の2つを提案しました。懐かしい味の継承については、昔の給食だったり、おばあちゃんがよく作ってくれたけど今は失われてしまった味だったり、もう1回食べてみたいノスタルジーな味を具現化しようと考えました。もう1案は、牛丼を作る際に大量に出る玉ねぎの皮に着目しました。玉ねぎの皮には糖質の吸収を抑えるような成分が豊富なので、脂質が多い牛丼と組み合わせて廃棄される皮の部分を活かすことができたらと考えました。

—提案をまとめる過程は、どのように進められましたか。
まず、ミッションである“心を魅了する”とは何か?から考えました。「心を魅了されるもの」をみんなで出し合って、その共通点を深堀りしていく感じです。チームは僕を含めて5人で、僕がリーダーを担当しました。メンバーはみんな優秀で、僕が突拍子もないことを言っても、みんなが冷静にうまく判断してくれる感じでした。僕は同じところをグルグル考えちゃうところがあるのですが、チームで取り組むことで、効率的に集中して進めていけたと思います。

—全国大会に出るまでの経緯を教えてください。
今回は全国から約6,000チームが参加し、各チームでパワーポイントを用いたプレゼンテーション動画を制作し、資料と合わせて送ってエントリーしました。北陸高校からは僕たちを含む3チームが全国大会に進みました。決勝進出が決まった後、企業側から「心を魅了されるもの」の資料について説明をした方がいいんじゃないかとアドバイスをいただき、全国大会に向けてそのあたりをもう一段階掘り下げていきました。

—全国大会でのプレゼンテーションはどうでしたか。
1チームの持ち時間は6〜7分半位なのですが、僕らはプレゼンが長くなってしまい、最後は時間がなくなってしまいました。練習ではうまくいっていたんですけど、大勢の前でプレゼンすることに慣れていないので、すごく緊張してしまったんです。でも、頑張って発表できたので、自分たちとしては納得した感じでした。

—プレゼンで特にこだわったところを教えてください。
こだわったのは、ぱっと見てきちんと伝わるプレゼン資料です。当たり前かもしれないんですが、話す内容をそのまま文字起こししたものではなく、自分の頭の中にあるものをしっかり映し出せる方向でまとめていくというのは、こだわって作ったところです。

—他のチームのプレゼンで、刺激を受けるものはありましたか。
プレゼンに実物を持ってきたり、実際に食べている映像を流したりするチームもあって、「なるほど、こんなこともできるんだ」、「おもしろいな、発想が豊かだな」など感じて、すごく参考になりましたね。

—クエストカップ全国大会に参加して、得たものを教えてください。
みんなでアイデアを出し合ってプレゼン資料を作る中で、何度もシミュレーションを重ねる過程は、社会人になっても役立つものだろうなと感じました。発想やコンセプトなどで「これをこうしたら、こうなる」というのをめちゃくちゃシミュレーションしていったのですが、こういうことは社会人になってからも絶対大事で、生きてくるところだろうなと思いました。

—そもそも、北陸高校に入学された理由を教えてください。
オープンスクールに参加したとき、僕は景色のいいところが好きで、北陸高校から眺める景色がいいなって思いました。あとは、中学のとき吹奏楽部だったので、北陸高校吹奏楽部の演奏を聞いて、入ってみたいなって思いました。

—入学したあとは、弓道部に希望が変わったのですね。
もともとは吹奏楽部に入ろうと思っていたんですけど、北陸高校の吹奏楽部は練習がハードな印象があって、どうしようかなと。そんな時、きれいに整備された弓道部の道場が目に入って、「弓道自体は知ってるけど、自分もやってみたいな」と興味をもったのが入部のきっかけです。

—実際、弓道部に入ってみてどうでしたか。
部員がいい人ばかりで、めちゃくちゃ楽しいですね。弓道は「道」って言葉が付くように、すごく奥が深いんです。例えば「なんでうまくいかないんだろう」という状況になった時に、どこがダメなのか冷静に自分を見つめることが必要になりますが、「感情に振り回されず、客観的に物事を見る」ところは、弓道を始めたことでめちゃくちゃ磨かれた気がします。

—弓道部では、副部長をされているそうですね。
副主将として、司令塔的な役割で主将を支えています。もうすぐ北陸高校弓道部主催の「ユニセフチャリティー弓道大会」があるので、今はその準備をしています。この大会は北陸高校弓道部が運営していて、3年生が中心となって取り組むんですけど、OB・OGの方も来られるので責任は重いですね。でも、みんなすごくしっかりしているから大丈夫だと思います。

—勉強と弓道部の両立は、どのように取り組んでいますか。
放課後の統一テストをしっかり受けて、わからないところは友達から話を聞くなどしています。勉強では、疑問点が多すぎていろいろなことが気になってしまうので、本筋からそれたりすることがないように心がけています。

—将来の夢と志望先を教えてください。
今は、県外の国立大の工学部を目指しています。漠然とですが将来は航空宇宙とかに関わっていきたいと思っていて、選択肢を一番広げられるのはその学部かなと考えました。でも、昔からずっと音楽も好きで、高校に入ってからギターも弾き始めたので、もしかしたら音楽関係の仕事に就きたいと思うようになるかもしれないです。

—北陸高校での学校生活を通して、自分の成長を感じるところを教えてください。
中学生の時はあまり自分から動ける方じゃなかったのですが、北陸高校に入ってからは自分から動かなきゃいけないっていう意識が強くなりました。特に、弓道部は先輩が後輩を教えるという師弟制度があって、その影響も大きいのかなと思います。

—未来の後輩に、メッセージをお願いします。
北陸高校は生徒数や部活動が多く、教室とは別の場所でいろんな人とたくさん出会えるのは、めちゃくちゃいい刺激になると思います。中学生は漠然とした不安を抱える時期だと思うんですけど、自分が「行きたいな」とか「何かしたいな」って思うことは、いろんな事情もあると思うんですけど、ひたすら突き進めばいいと思います。そうやって自分に向き合って、自分が何を欲しているのか客観視するのは難しいことですが、少しずつやっていくことがすごく大事だと思います。

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