強くあれ
〜もっと強い自分へ。挑み続ける北陸のstrongerたち。〜
vol.50全国高校選抜大会優勝に続き、
インターハイ、国体3冠を狙う。

普通科
普通コース3年

永森 悠透

普通科
普通コース3年

永森 悠透

PROFILE
明倫中学校出身。男子ハンドボール部主将。今年3月、主将を務める新チームで全国高校選抜大会
優勝。8年ぶり5度目の日本一に輝き、インターハイ、国体での3冠を目指す。学業も成績優秀者として学校表彰を多数受賞。文武両道で活躍している。

—新しいチームでの全国高校選抜大会優勝、おめでとうございます。率直な想いを教えてください。
優勝した時は、うれしかったです。ホッとした感じというか。前年度のチームが強かったので、僕らはあまり期待されてなかったと思うのですが、去年準優勝だった先輩方を超えることができました。

—優勝に向けたチームの取り組みを教えてください。
僕らの代は部員がそんなに集まらなくて、交代の選手があまりいません。だから、試合に出てるメンバーでダメだったとき、ディフェンスのシステムを変えたり、試合中にみんなでコミュニケーションを取ったりして改善できるようにしてきました。

—北陸ハンドボール部の強みである、7人攻撃について教えてください。
ハンドボールのチームは、通常ゴールキーパー1人とコートプレーヤー6人で構成されます。僕らが強みとしている7人攻撃は、キーパーを一旦ベンチに下げ、コートプレーヤーをもう1人加えて、キーパーのいない状態で攻撃する作戦です。去年もちょっとだけそのシステムを使ったんですけど、今年はそれをたくさん使ってうまくハマった感じです。

—7人攻撃のメリットとデメリットを教えてください。
攻撃時に7人対6人の体制になるので、絶対にガードが空いている選手が1人できます。そこでいかにマークを外し、シュートするかということと、シュートを打てるなとわかったら、誰かがすぐに自分のゴール側に戻りキーパー役を入れることは徹底してやっています。
7人攻撃は以前指導されていたコーチが取り入れた北陸高校の伝統的な攻撃の形のひとつなのですが、キーパーがいないのでミスをしたらすぐに相手に点数を入れられてしまうため、そのあたりは練習で質を上げるようにしています。

—全国選抜大会、インターハイ、国体での3冠を目指し、どういった練習をされていますか。
今のままだったら絶対インターハイで負けるので、7人攻撃のクオリティを上げ、オフェンスのセットを増やしています。ディフェンスでは、もっと横の人と話しあって連携プレーができるよう取り組んでいます。ミスをなくし、質を上げるため、6対6や2対2の試合形式で練習し、ダメだったところをその場で話して直すようにしています。

—個人的に取り組んでいる課題はありますか。
僕のポジションは、左45度のエースポジションです。自分に対しては、去年から試合に出てマークされているので、僕にディフェンスが寄ってきた時にどうパスをさばくかを課題にしています。1対1の時のプレーが今の僕の持ち味でもあるので、そこをもっと伸ばしていきたいです。

—そもそもハンドボールを始められた時期と、北陸高校を選んだ理由を教えてください。
小学1年生の時、兄の影響で北陸電力ジュニアブルーロケッツに入り、ハンドボールを始めました。北陸高校を選んだのは、福井県で一番強く、全国でもトップレベルなことと、家からも近かったからです。
憧れている選手に、今、日体大で活躍されている藤坂尚輝選手がいるんですが、北陸電力ジュニアブルーロケッツ、明倫中学、北陸高校とずっと同じ道を歩いています。藤坂選手は兄と一緒にプレーしていたこともあって、今は絶対できないですけど、いずれは彼を抜きたいと思っています。

—チーム内で大切にしていることを教えてください。
上下関係なく、後輩からも何でも言えるような雰囲気づくりです。僕が入部した頃は先輩に対して敬語を使っていて、よくわからないルールみたいなものもいろいろあったんですけど、1学年上の先輩の代からそういうのがなくなって、話し合いをしやすく、プレーしやすい環境になりました。

—ハンドボール部の主将として心掛けていることはありますか。
僕はあまり主将ぽくなくて(笑)、しっかりまとめるとかよりも、みんなが楽しくプレーできるようなムード作りを心掛けています。これは僕が北陸電力ジュニアブルーロケッツにいた時代に先輩から教わったことで、スポーツを上達するときに大切なのは、まず楽しくやることだと思っているので、そこを大事にしています。

—コロナ禍で厳しい状況の時は、どのように乗り越えてこられましたか。
今は県外への遠征もありますが、コロナ禍の時はそうした練習試合ができなかったので、チームで2対2や3対3の実践練習を重点的にしていました。それから、僕は普段から動画サイトで海外の選手をはじめいろんな人のプレーを見ているんですけど、コロナ禍で思うように練習ができなかった時は、そこで見た良いプレーを取り入れ、自分の課題を解決できるようにしていました。

—成績優秀者としても表彰を受けていますが、勉強と部活との両立はどうされていますか。
勉強は特別なことはしていなくて、授業をしっかり聞いていたら絶対わかります。テスト前にはちょっとずつ勉強し、クラス1位をいつも狙っています。テスト勉強は家で1人でやることが多く、わからないことは教科書を見て調べるようにしていて、たまに友達に質問することもあります。

—クラスメイトとの交流はどうですか。
クラスではだいたい6〜7人ぐらいのグループでいるんですけど、みんな野球でエースだったり、バスケ部やサッカー部の主将だったり、活躍している人が多くていろんな話をしていますね。

—勉強と部活の合間で、息抜きはどうしていますか。
僕はハンドボールを楽しいと思ってやっているので息抜きはあんまりないです。勉強もそんなにしてないので、煮詰まることはあんまりないですね。大会前にちょっと緊張することはあるけれど、そういう時は自分のプレーを見て「試合ではこうやってやろう」と展開をイメージして、寝たりしています。

—北陸ハンドボール部でのこれまでを振り返って、自分の成長を感じるところを教えてください。
中学生の時はそこまで強い選手だったわけじゃなく、高校でけっこう伸びたので、そこは成長したなと思います。北陸高校は顧問の先生やコーチがしっかり教えてくれるので、それを理解してプレーしたり、1学年上の先輩や同学年で一緒に試合に出ていた選手と「もうちょっとこうした方がいいんじゃない」とか、アドバイスしたり、されたりしながら伸びていったという感じです。

—大学進学に向けた目標を教えてください。
関東のハンドボール強豪大学への進学を目指しています。今目標にしている大学では、1学年上の先輩たちがプレーしていて、僕もその大学でハンドボールをやりたいと考えています。大学を卒業した後は、サッカーの次にハンドボールが盛んなヨーロッパで、フランスやドイツなどの強豪国に行ってみたいです。

—将来の夢とこれからの展望を教えてください。
ハンドボールは、もう自分の人生そのものになっています。プロを目指し、誰からも応援される選手として日本を代表するプレーヤーになり、ハンドボールをもっと盛り上げていきたいです。
それから、指導者の存在というのがとても大きいので、自分のプレーヤー人生が終わったら、ハンドボールを指導・普及できるようなコーチとかになって、ずっとハンドボールに携わっていきたいですね。

—これから入学を考えている未来の後輩に、メッセージをお願いします。
北陸高校は人数が多いので、コミュニケーション能力がすごく上がると思うし、部活動が強いので自分を伸ばすことができます。もし今、何も強みがなくて伸び悩んでいる人も、北陸高校にきたらいろんな先生がいていろんな経験を積んで、自分を伸ばすことができると思います。

インタビュー一覧へ