強くあれ
〜もっと強い自分へ。挑み続ける北陸のstrongerたち。〜
special世界に挑戦し、大学で学び、
福井のダンスを盛り上げたい。

福井県立大学経済学部

野口 陽羽

福井県立大学経済学部

野口 陽羽

PROFILE
普通科普通コース卒業 明倫中学校出身。ダンス部の技術的・精神的支柱となり、世界的に活躍できる高いレベルで1年生から国内外の大会で活躍。1年次より成績優秀者表彰を受け、福井県立大学 経済学部 経営学科に学校推薦型選抜で合格。

—ダンスを始めたきっかけと、高校までの活動を教えてください。
本格的にダンスを始めたのは、小学1年からです。保育園でダンスをする機会が多かったのと、両親が音楽をやっていて、マイケル・ジャクソンやレディー・ガガなどの映像を見る機会があり、ストリートダンスをしたいと思うようになりました。小学3年まで近所のダンススタジオに、中学までは鯖江のスタジオに行っていて、県外の大会に出るようになってからは、福井だけでは物足りなくなり滋賀県のスタジオまで毎週通っていました。

—北陸高校に進まれた理由も、ダンスに関係があるのですか。
ダンスにあてる時間を十分に取りたいと考えて、北陸高校の普通コースを選びました。ダンス部に入ったのは、自分のダンスができる時間は短くなるけれど、母から「学校の勉強や友達とか、そういう“青春”をちゃんとやった方がいいよ」ということと、「友達とダンスをする一体感での学びもあるよ」と言われたのが大きいです。

—実際に北陸高校ダンス部に入部してどうでしたか。
めっちゃ楽しかったです。小中学ではずっとダンスに没頭していて、学校の友達と遊ぶことって少なくて、練習ばかりしていたので。もともと友達と遊ぶのは好きだったので、ダンス部に入ったことで、友達との時間も取れるようになりました。

—北陸高校ダンス部での活動を教えてください。
図書館ライブや学園祭での発表もあるんですが、1年生の後半頃に新人戦があって、ダンス経験のある友達と一緒に振り付けも担当して頑張って練習して、東海北陸大会で3位に入りました。ダンス初心者の子もいっぱいいる中でそこまで行けたのは、めちゃくちゃ印象に残っています。

—個人としても多くのダンス大会で結果を残していますが、印象的な大会を教えてください。
2年生の時に参加して、北陸初・最年少出場でのファイナリストになった「Red Bull 2022 dance your style JAPAN FINAL」です。大会1週間前に友達と遊んでいる時に肉離れになってしまい、毎日のように酸素カプセルに入りに行くなど、体調が万全ではなかった中での大会でした。

—3年生の時は、イギリスでの世界大会につながるUDOで優勝されましたね。
ALLSTYLE O-16部門とUDO ALLSTARで優勝しました。オーバー16のカテゴリーは年上の人が多く、その場でかかった曲に合わせて踊る30秒の予選バトルは集中して頑張りました。イギリスに行けることは決まったんですけど、行くか行かないかは自分の判断で、今回は行かないかも。また日本で優勝できれば、イギリスに行くチャンスはあると思っています。

—部活動に大会にと多忙だったと思いますが、ダンスと勉強との両立はどうしていましたか。
時間割じゃないですけど、自分でスケジュールをしっかり組んで、その時間で無理しない程度に取り組んでいました。勉強する時間、ダンスする時間、体育祭や学校の行事とかのことについて考える時間と、メリハリをつけしっかり予定を立ててやっていました。

—3年生の体育祭では、応援団長をされたそうですね。
生徒会長から「黄組団長がいない」って言われて、推薦されました。他に誰もやる人がいなくて、応援団なしでいくってなったので「私、やろうかな」って。文化祭でのダンス部の発表と重なっていて大変だったけど、そういうのは好きで、積極的に参加したいなって思ったんです。

—クラスメイトとの交流について教えてください。
毎日休み時間はずっとおしゃべりしたり、普通コースは運動部の生徒も多いから鬼ごっことかキャッチボールとかしたりして、めちゃめちゃ楽しかったです。友達と一緒にテスト勉強もしたりするんだけど、けっきょく話し込んじゃってましたね(笑)

—福井県立大学の経営学科に進んだ理由を教えてください。
福井のダンスシーンを盛り上げたくて、そのための環境づくりをしっかりやっていきたいからです。小さい頃、県外のダンス大会に参加した時、福井と全国のレベルの差を感じました。今頑張っている福井のダンサーの子どもたちにそうしたことを感じてほしくないなって思うので、ダンススタジオや大会の運営について、経営の面から学びたいと考えています。

—学校推薦型選抜の対策は、どう取り組まれましたか。
自己推薦書のような文章をめっちゃ書きました。先生に添削してもらい直していくんですけど、800字以内にまとめないといけなくてなかなか難しかったです。面接ではダンスと勉強の話をしたのですが、上手に話すことが苦手なので先生に面接の練習もいっぱいしてもらいました。

—話すことが苦手というのは少し意外に感じます。
ダンスって動きでコミュニケーションができるんです。小さい頃はすごく人見知りだったけど、ダンスの大会にたくさん挑戦する中でいろんな人と関わるようになって、たくさん友達ができました。ダンスを通じてコミュニケーション能力がめちゃくちゃついたと思います。

—ダンスでの活動や北陸高校での学びの中で、どんどん変わっていかれたのですね。
ダンスではどんどん高みを追求していって、いつも「何か足りない」ってなってしまうところがあるんです。性格的にそういうのが勉強でもあって自信が持てなかったんだけど、先生が自分のいいところをきちんと教えてくれたことで、自信が持てるところも増えたと思います。

—ダンスでの、今後の活動を教えてください。
今、青森、東京、大阪、石川、福井から集まった6人のグループチーム「残夢」でも活動しています。もともと個人としては知っていた人たちで、「一緒にやろう」って誘われてチームを組みました。大人数で戦うクルーバトルに出たり、ショーに出たりしています。それから、ダンススタジオでは4クラスほど教えています。大人も子どももいるクラスもあれば、小さい子どものクラスもあって、年長さんくらいのクラスだともう保育士さんみたいな感じです(苦笑)。

—これから海外での活動も視野に入っていますか。
国内は最近方針が変わってきていて、順位を決めなくなった大会も多いですが、自分はあまりおもしろくないので、海外に行って賞を取った方がいいかなと思っています。やっぱりアメリカに興味があるけど、最近は中国とかもけっこうレベルが高いですね。今年、これまでコロナ禍で中止になっていた大きな大会がフランスで開かれるので、そこにも出てみたいです。

—北陸高校の3年間を振り返って、自身の成長を感じるところを教えてください。
中学まではダンスの予定がいっぱいで勉強をちゃんとしてこなかったんですけど、北陸高校で担任の先生が「勉強をすることが、自分にとってどんな良いことになるのか」をしっかり教えてくれたので、勉強にも力を入れるようになり、そこで成長できたなと感じています。

—北陸高校の魅力について教えてください。
人数が多いので本当にいろんな人がいて、思ってることも感じてることも全部違うそれぞれの人とのコミュニケーションの取り方を学ぶことができます。勉強でわからないところがあっても先生に聞けば絶対ちゃんと教えてくれるし、ラーニングコモンズとか勉強に集中できる環境もあるし、部活動にも没頭できるのが、すごくいいなと思います。

—未来の後輩に、メッセージをお願いします。
やるときはちゃんとやって、楽しむときは後悔のないように楽しんでほしいです。自分は、全力でめっちゃ楽しみました!

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