小幡 駿陽
中央大学法学部
アジア選手権で初優勝を経験。

滋賀県彦根市立鳥居本中学校出身。男子ハンドボール部所属。ゴールキーパー。2年次に国民体育大会「燃ゆる感動かごしま国体」優勝。ヨルダンで開催された第10回男子ユースハンドボールアジア選手権で、U-19日本代表優勝に貢献。
和田 拓磨
大東文化大学スポーツ・健康科学部
将来は日本代表で活躍を。

千葉県市原市立五井中学校出身。男子バスケットボール部の主将としてチームを牽引。ヨルダンで開催されたFIBA U18 ASIA CUP 2024で日本代表として活躍。プロバスケットボールチーム福井ブローウィンズに特別指定選手として参加。
—日本一を目指して、北陸高校を選んだ経緯を教えてください。
和田:僕の理由は単純で、中学ではB1千葉ジェッツのU15チームにも所属していたんですが、無名だったので他校から声がかかりませんでした。たまたま親の知り合いに北陸高校とつながりがある方がいて、当時の北陸高校のバスケ部は全国大会で準優勝するほどレベルが高いところでしたが、県外から来た選手が楽しそうにプレーしているのを見て、ここならバスケを楽しめるかなって考えました。

小幡:僕のいた滋賀県の中学校はハンドボール部が弱く、中学3年生の時に初めて全中に出場して周りから「すごい」と言われました。でも自分としては不完全燃焼で、その時やり残した気持ちを、ハンド強豪校の北陸だったらやりきれるかなと思って入学しました。それと、僕は小学4年生でハンドボールを始め、6年生からゴールキーパーをするようになったんですけど、当時僕のことを気にかけてくれた監督が北陸高校出身で、監督にも恩返しできるかなともちょっと思いました。

—北陸高校のハンド部とバスケ部、それぞれどんな強みや特徴がありますか。
小幡:1年生から3年生までしっかりコミュニケーションを取っていて、チーム力が高いです。プレー面だと、普通は6人で攻撃するところを、ゴールキーパーも一時的に攻撃に加わって7人で攻撃するのが大きな特徴です。入部当初は練習が厳しくつらい時もあったけれど、北陸高校に来てやっとハンドボールに集中できる環境を与えてもらったと思っています。
和田:小幡くんが言ったように、バスケ部も1年生から3年生まで仲が良く、和気あいあいとした感じです。「堅守速攻」と呼ばれる、堅い守りから走る伝統のプレースタイルがありますが、最近は少し変わってスリーポイントが主体になってきています。自分はスリーポイントが得意なのでそこがフィットしたというか、北陸高校を選んで良かったなって感じています。

—おふたりがチームで担っているポジションや役割を教えてください。
小幡:7人攻撃でゴールキーパーは一旦下がるんですけど、そこで攻撃陣がシュートを外したら、その瞬間、攻撃のプレーヤーと入れ替わってコート外からゴールへダッシュしていきます。僕らのチームはディフェンスが課題で、体が小さくスタミナがあまりないので、後半になると監督が「キーパーに任せる」と声をかけてくれて、精神的支柱として信頼されていることを感じました。

和田:中学ではセンターとしてゴール下で体を張っていましたが、徐々にポジションアップして司令塔になったり、シュートを決めるシューティングガードに変わりました。3年生でキャプテンになった時は最初めちゃくちゃ悩みましたが、「理想のキャプテンはこう!」という決めつけより、和気あいあいと賑やかにやる方が好きだったのでそれでやっていました。
—3年間の部活動を振り返って、印象深いエピソードは何ですか。
小幡:2年生の時、チームに世代No.1の選手もいて、僕らめちゃくちゃ強かったんです。春の全国高校選抜大会で優勝して、北陸高校ハンド部史上初めての選抜・インターハイ・国体の三冠を達成するメンバーになれると思ってました。ところが、インターハイの3試合目で、思わぬ相手にボコボコにやられてしまった。悔しくてめちゃくちゃ泣いて、残りの国体に向けて一戦一戦相手の研究をちゃんと頑張って、優勝してリベンジを果たせたことが一番印象深いですね。

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和田:最近のことなんですけど、夏のインターハイでスリーポイントが1本も入らなくて、チームとして一番勝ちたい試合で勝てなくて、壁にぶち当たりました。その2週間後にユース日本代表選抜の出場が控えていて、スリーポイントを決めるために必要なことを研究したり、代表関係者に話を聞いたり、本当に死にもの狂いでいろんな知識や考え方を蓄え、大会に臨みました。結果、その大会でスリーポイント成功率2位の記録を残せて、自分の中で手応えがありました。

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—お互いの活躍に刺激を受けることはありますか。
和田:僕はありますね。バスケってけっこうフィジカルの当たりが強く比較的危険なスポーツなんですけど、手を使うハンドチェックとかに対しては厳しく、ハンドボールほどケガはないんです。ハンドボールはつかみあいみたいな感じがあって、そこは本当にすごいなと思ってます。

小幡:確かにすごい接触があるんですけど、逆にバスケだと不用意に動くと多分すぐファールを取られるんで、僕らだったら多分そこで自滅することもあるんじゃないかなと思います。バスケ部はトレーニングセンターで隣同士のコートなので、練習試合とかはよく見ています。
和田:それと、これすごいことだと思うんですけど、実は僕ら誕生日が同じなんですよ! 祖母がいうには誕生日が同じだから、同じように活躍しているんだって(笑)。

小幡:もうそっくりじゃないですか(笑)。不思議な縁を感じますね。
—それぞれユース日本代表に選ばれていますが、海外での試合はどうでしたか。
小幡:代表に初選出されたのは2年生の夏で、それまで国際試合の経験がなく、そもそも海外に行くのも初めてでした。日本のハンドボール選手は体が小さくスピード勝負なんですけど、中東の選手とかは体が強くて、かつスピードもあって日本とまったく違うんです。最初はどう対応していいか戸惑いました。でも2年目の今年は、自分たちのプレーでアジア選手権を初優勝できてうれしかったです。それと、ゴールキーパーって特に専属コーチがいないので、合宿でいろんなアドバイスをもらえたのも良かったですね。

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和田:1年生で初めて招集された時、みんな雑誌で見るような選手ばかりで、僕が入っていいんですか?という感じでした。でも、みんなそれぞれに弱みも感じてて、トップ選手でも悩んでるのを目の当たりにして、思っていることは一緒なんだなと感じました。海外でわかったことは、スピードだったら日本の方が速いということ。身長が2メートルある選手相手にも、持ち前のスピードでレイアップまでいけました。でもやっぱりフィジカルでやられることがあるので、帰国後はその課題に取り組んでます。

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—寮での暮らしや学校生活はどうでしたか。
小幡:和田くんとは同じ普通コースで、クラスは隣りです。寮は別棟だけど、3年生は食事の時間が同じなので、食事やお風呂の時にいろいろ話したりします。

和田:僕はひとりっ子で、自分で言うのもなんですけど過保護に育てられてきたので、最初は家事とか慣れないことが多かったんだけど、自主性は身についたかなと思います。
—和田さんは現在、Bリーグの福井ブローウィンズの特別指定選手としても活躍されていますね。
和田:今年の1月から参加していますが、スーパースターみたいな選手が集まってできたチームで、フィジカル面や目の使い方など細かいところがやっぱりプロだなと痛感しています。友達が試合の応援に来てくれて、会場で声をかけられた時はちょっと照れくさかったです。
小幡:僕は、まだ見に行けてません!
和田:来いよ!僕が試合に出るとき、きっと来てくれるでしょう(笑)!

—卒業後の進路と、将来の目標を教えてください。
和田:目標は日本代表です。ユース日本代表でアシスタントコーチをされていた監督がいる大東文化大学に進学します。大東文化大学はディフェンスが強いプレースタイルなので、自分がさらに上のレベルで活躍するために必須なディフェンス力を補うべく、しっかり学びたいです。

小幡:僕は中央大学へ進学します。ハンドボールが強いのはもちろんですが、上下関係が厳しくなく、朝練が中心で午後は自由に時間を使えるところが良くて決めました。法学部で学び、将来は日本のプロ選手などのアスリートが、より良い環境でプレーに専念できるよう貢献したいです。

—北陸高校を目指す、未来の後輩にメッセージをお願いします。
小幡:県外から来る場合、ご両親はいろいろ心配だと思うんですけど、北陸高校は県外出身の学生が多いので仲間がいっぱいできるし、先生も親身に話を聞いてくれるので、ホームシックになることは基本そんなにないと思います。中学生の皆さん、ぜひ北陸高校に来てください。
和田:自分のクラスはめちゃくちゃ男女仲が良くて、クラス替えがなかったので良い意味で絆が深まり、楽しい学校生活を過ごせました。北陸高校は本当に校舎がきれいで、勉強も部活動も設備が整っていると思います。
