強くあれ
〜もっと強い自分へ。挑み続ける北陸のstrongerたち。〜
special仲間と挑む最後の舞台、
高校でも全国制覇。
  • 長谷川 惣唯

    普通科普通コース3年
    ハンドボール部主将、ポジション:右サイド

    お互いプロになり、
    日本代表チームでまた一緒にプレーを。

  • 鍋島 弘樹

    普通科普通コース3年
    ハンドボール部副主将、ポジション:センター

    小中高大学全部で日本一を取るのは、
    僕たちの誰かがいい。

  • 山崎 碧翔

    普通科普通コース3年
    ポジション:ゴールキーパー

    最後の苦しい場面で、
    自分たちのメンタルの強さが出せた。

PROFILE
3人は小学生の時に北陸電力ジュニアブルーロケッツでハンドボールを始め、6年生で全国優勝。中学では明倫中学校ハンドボール部で全国優勝する。揃って北陸高校に進み、春の全国選抜大会準優勝、夏の全国高校総合体育大会準優勝を経て、10月の国民体育大会で悲願の全国制覇を果たす。長谷川は、U19日本代表としてバーレーンで開かれた「男子ユースアジア選手権」に出場。

—春の全国高校選抜と夏のインターハイでの準優勝を経て、秋の国体で悲願の優勝。
全国制覇を果たされた今の気持ちを聞かせてください。

長谷川:選抜とインターハイでは1位になることができなかったので、最後の集大成として優勝できてホッとしました。

山崎:選抜とインターハイどちらもが準優勝で悔しかったんですけど、僕たちの代では最後の大会となる国体で優勝できて良かったと思います。やっぱり準優勝の時より「おめでとう」と言われる回数が多くて、優勝したんだなって実感しました。

鍋島:小学校の時から一緒にハンドボールをやってきて、みんなで優勝を目指せる最後の大会だったので良かったです。4歳年上の兄も北陸高校ハンドボール部で、インターハイ3位、国体準優勝と優勝できなかったので、兄の借りを返すこともできました。

—チームのどういった成長が、この優勝につながったと思われますか。
鍋島:春選抜の決勝で負けた時は、自分たちもどうして負けたのかわかりませんでした。相手チームには今まで1回も負けたことがなく、自分たちも「勝てる」と思って試合にのぞんだけど負けてしまった。何がダメだったのかわからないまま、夏のインターハイでも残り10分で逆転され、強みであるチーム力が発揮できませんでした。ただ、そこで自分たちの集中力が足りないことが原因だとわかったことが、優勝につながったのかなと思います。


長谷川:確かに、インターハイでは集中力が足りず、逆転された場面が多かったと思います。国体は全員で挑める最後の舞台だったので、本当に集中してプレーできたことが、逆転されず点差を突き放せた結果につながったと思います。団結力という部分で、全員が集中できたんだと思います。

山崎:負けが続いて悔しい気持ちもあり、日々の練習の姿勢が変わってきたのは感じていました。自分たちは逆転されてからが弱く、ムードが沈むなど、そこが改善できていませんでした。国体では同点になっても逆転されることはなく、そこで耐え切れたことが勝ちにつながったのかなと思います。

—全国優勝を目指す、監督の福村先生への想いもあったそうですね。
山崎:優勝したときコートの真ん中でみんなで監督を胴上げしました。試合後に先生と握手して「ありがとうな」と言われた時はやっぱりうれしかったですね。

鍋島:春の選抜決勝で負けた後、福村先生から「夏はオレを胴上げしてくれ」と言われていて、先生に恩返しをするためにも秋の国体では優勝しないとという気持ちになりました。優勝して監督から「ありがとう」って言われたのがうれしかったし、コーチにも背中を押してもらって優勝できたんだなって実感しました。

長谷川:やっぱりみんなで先生を胴上げしたいっていう気持ちと、北陸高校ハンドボール部として10回目の全国優勝を果たしたいという強い気持ちがあって、最後に優勝できたんだと思います。監督に「ありがとう」って言われたことと、監督の笑顔がうれしかったです。

—それぞれのポジションと、試合での連携で意識していることなどを教えてください。
長谷川:ポジションは右サイドで、山崎とは小学校の時から速攻での連携はよくやっているので、息があってると思います。試合ではセンタープレーヤーの鍋島が指示を出す感じです。チームのムードは全員で作り、雰囲気が良い時はだいたい点が決まります。


鍋島:僕はセンターで、長谷川とは中学時代から連携プレーをやっています。僕よりも長谷川や周りの選手の方が得点力があるので、その選手を生かせるようなセットプレーを考えています。ハンドボールはチームプレーなので、個人の技よりチームの技が上回ったときは得点できていると思います。

山崎:僕はゴールキーパーとしてゴールを守って、パスを出しています。チームの得点がとれない時も、僕がゴールを守れば0対0のままでいけるし、自分のセーブプレーでいい流れを作ることもできるので、そこは意識しています。

—小、中、高とずっと一緒にプレーしてきた3人は、それぞれどのような存在ですか。
山崎:長谷川は、僕がシュートを止めた後、前を見たらだいたい走っていってるんで、そこにパスを出せばきっと点を取ってくれるという頼もしさがあります。鍋島はチームが沈むことのないよう盛り上げてくれるムードメーカー。かなり頼りになります。

長谷川:山崎からボールをもらってシュートに向かうので、点を取るために大切な存在です。ディフェンスの部分では大事な時に止めてくれるキーパーであり、頼りにしています。鍋島は副主将として声を出して盛り上げたり、リーダーシップをとってくれる人。試合中もスカイプレーで連携したり、頼りにしている存在です。何も言わなくても、それぞれやりたいことがわかりあえていると思います。


鍋島:信頼している2人で、こいつらだったら止めてくれるだろう、決めてくれるだろうという雰囲気があります。今までも2人のおかげで勝った試合がたくさんあり「流石だなぁ」と思っています。北陸ハンドボール部には、他にもクラブで同じだった人がいたり、明倫中出身も入れると馴染みのメンバーが多いです。

山崎:小学校から一緒だけど幼なじみっていうのとは違うし、高校ではクラスも別々だし。ほんとハンドボールでつながっているって感じで、休みの日は一緒に遊ぶことも多いですね。

—コロナ禍の影響で厳しい状況だった時は、どのように乗り越えてこられましたか。
鍋島:高校入学後、コロナ禍で練習ができない時期もあったけれど、小学校からのメンバーで日本一を取るんだという思いで大変な時も集中してトレーニングに取り組んできました。自分たちが日本一を取るという強い気持ちでやってきたことが、最後に国体で優勝できたことにつながっていると思います。

山崎:コロナ禍で休部の期間中は、主に自主練で筋トレやストレッチをして体づくりをし、チームでの練習で自分の力が上がるよう頑張っていました。


長谷川:みんなで練習する時間が短くなった分、自主練する時間も多くなり、それそれが日本一に向けて練習したからこそ勝てたと思います。コロナ禍があったおかげで成長できた部分もあるなと感じています。
 

—ハンドボール部の3年間を振り返って、成長を感じるところを教えてください。
長谷川:北陸高校でハンドボール部に入ってから「日本一が取れる代」と言われ続けてきたけど、選抜やインターハイで優勝できず、プレッシャーも大きかったなと改めて思います。「打倒北陸」と言われる中、日本一を取る難しさを味わい、自分に勝つことが大切になり、精神面で大きく成長できたと思います。


山崎:中学生の頃とは体つきが変わったしメンタル面も成長しました。国体では最後の苦しい場面で、自分たちのメンタルの強さが出せたと感じています。日々の練習でチームメイトと良いことも悪いことも言い合いながら楽しくやってきたんで、それが結果につながったんじゃないかなと思います。

鍋島:僕たちは小学校・中学校で日本一を経験し、三度めの日本一に挑む中で、高校で日本一を取る難しさを学びました。大学でもハンドボール日本一を目指しますが、もし自分以外のチームが日本一を取るんだとしたら、山崎か長谷川のいるチームがいい。小中高大学と、全カテゴリーで日本一を取るのは、僕たちの誰かがいいなと思っています。

—長谷川さんは、U19日本代表として「男子ユースアジア選手権」に出場されましたね。
長谷川:選ばれなかった選手も多く、その人たちのためにもプレーするという気持ちで臨みました。ひとつひとつのプレーに緊張感があって、ミスが許されない雰囲気があり、いつものメンバーのように気軽に相談できる選手がいないことや、自分のチームのようなチームワークがないことから、困った場面もたくさんありました。
 

—長谷川さんの活躍を、お2人はどう見守っていますか。
山崎:小学校から一緒にやってきたチームメイトが日本代表として活躍している姿を見て、すごいなと思いましたし、世界でも通用している姿を見て誇らしいなと感じました。

鍋島:日本代表は身長が大きい選手を多くとる中で、身長が高くない長谷川が、大柄な選手がひしめく舞台で堂々とプレーしているのがかっこいいなと思いました。僕のポジションであるバックプレーヤーは身長が大きい選手が多いんですが、僕もそんなに背が高くないので、大学でも2人についていけるよう頑張りたいです。

—北陸高校男子ハンドボール部の後輩に託したい思いはありますか。
長谷川:次の世代でも当然優勝を期待されると思うんですけど、自分たちのペースで周りのことは気にせず、ハンドボールを楽しんでまた日本一を獲ってほしいですね。

鍋島:僕らの学年は自分たちの意見を出してぶつかりあいながら高めてきたんですが、後輩たちは感情を思いきり出す選手がいないので、意見を言い合える環境に変えていってほしいと思います。その中で、僕たちが達成できなかった、春夏秋の3冠を目指して頑張ってほしいです。


山崎:選手的にも環境的にも全国制覇できるメンバーだと思うので、しっかり3冠を成し遂げてほしいです。全国大会の決勝の試合は、応援しに行きたいと思っています。
 

—進学先での目標と、将来の夢に向けたこれからの展望を教えてください。
長谷川:大学はそれぞれ離れてしまうんですけど、インカレの決勝の舞台で戦えたら楽しそうだなと。3人でプロのハンドボール選手になって活躍した後、日本代表としてまた一緒にプレーできたらいいなと思っています。


鍋島:僕は大学で、チームを自分が中心となって強くするんだという気持ちで頑張りたいです。将来の夢は、3人で日本代表として世界の舞台で活躍することです。2人はその舞台が近い選手だと思っていて、僕もそうなるために大学のスポーツ科学部で自分の体に向きあいたいです。

山崎:大学では、2年生からしっかりベンチ入りして試合に出ることが目標です。将来は僕も日本代表になり、プロとして地元福井でプレーができたらいいなと思っています。

—これから入学を考えている未来の後輩にメッセージをお願いします。
長谷川:スポーツをする中で、周りの人から受ける刺激は自分の力になると思います。北陸高校は良い友人と良い先生に出会えるところ。良い友人との出会いは自分の成長につながるので、出会う人たちを大切にして、スポーツに取り組んでください。

鍋島:いろんなことがあると思うけれど、与えられた環境でどれだけ全力でやるかが大切です。勉強も部活も全力でやっても壁はあり、その壁を乗り越えるために、また全力で取り組んでいくことが大事。その中で、周りの人の支えも忘れないようにしてください。

山崎:部活と勉強を両立したい人にとって、すごく良い学校だと思います。僕は入学当初クラスに同じ中学の友達がいなかったんですけど、クラスメイトは楽しい人ばかりで友達がたくさんできました。学校生活の面でも、北陸高校をおすすめしたいです。

インタビュー一覧へ