もっと強い自分へ。挑み続ける北陸のstrongerたち。
vol.05 お城は歴史を体感できるところ。
もっとお城の面白さを広めたい。

普通科
進学コース2年

酒井 大那

普通科
進学コース2年

酒井 大那

—「城好き高校生」として活動をされているそうですね。
城好き高校生として活動を始めた頃から国吉城(福井県・美浜町)の宣伝担当をしていて、今もツイッターなどのSNSで情報発信をしています。中学1年生で、城郭にまつわる知識が問われる「日本城郭検定」3級(初級)に合格し、2年生で2級(中級)を取得しました。

お城が好きになったのは、小学5年生の授業で織田信長に興味を持ったのがきっかけです。信長ゆかりのお城を巡る中で、名古屋城を訪れたとき石垣の迫力に魅了され、城好きとして目覚めました。これまで東北から沖縄にかけて、全国約150ヶ所以上の城跡を訪ねています。

—お城について、滋賀県立大学の中井均教授に師事されているそうですね。
中学2年生のとき、国吉城の資料館に城郭研究家の中井先生が講演に来られたんです。そのとき自分の名刺をつくって中井先生に渡したら、大学の名刺を返してくれました。その瞬間、「この先生についてったろう!」と思ったんです。それから、メールで質問したり、連絡をとり合うようになって、城郭調査に同行させてもらったり、研究室に行って質問攻めにしたり。同時に、自分でお城の研究もするようになりました。大学は、中井先生のいる滋賀県立大学に進学したいと思っています。

—お城の魅力ってなんですか?
お城って、全国にいくつあると思いますか?実は、3〜4万以上あるんです。日本に同じ地形がないように、お城のつくりも全部違います。石垣・土塁などといった城郭を見ると、歴史上の人物の思いだったり考えだったりが、すごくわかる。僕が思うに、歴史の一番いろんなことがよくわかる遺跡というのが、お城なんです。

—酒井くんがお城を見るときのポイントは?
お城に行くとき、普通の観光客は「石垣だね」「櫓だね」「天守だね」って言いながら普通に歩いていますよね。僕の場合は、「ここで挟まれたら、あそこから狙い撃ちされるな」とか、当時の戦い方を検証しながら見ています。だから、観光客に「昔の人だったら100%死んでますよ」って声をかけたくなるんですけど、「なんだこいつ」と思われるので言いません(笑)。例えば、鉄砲や弓矢を入れるところを狭間(さま)って言うんですけど、櫓の中に入って狭間から外を見ながら、こうやって鉄砲で狙っていたんだなってニンマリしてると…周りから引かれます(苦笑)。

—酒井くんから見て、福井県のお城はどうですか。
宣伝担当をしている国吉城は、僕が思う日本一「難攻不落」な城です。朝倉氏が何回も攻めてきたのに、ここでくいとめ、1回も落城しませんでした。発掘調査が進んでいて、いろんな発見もあり、日本の城郭研究にとって大事な城だと言えます。

福井県は、もっとお城の保存・整備をしてほしいですね。福井城もようやく力を入れ始めたけど、国吉城、丸岡城、天空の城でブレイクした大野城など、福井県にはお城がたくさんあります。一乗谷の朝倉氏遺跡も、麓ばかりが整備されていて、山の上にある一乗本城ももっとアピールして保存・整備して欲しいです。

—最近は、お城について講演もされているそうですね。
今年5月末に、福井市で開かれた「全国城下町シンポジウム福井大会」で講師として登壇し、「徳川の城、福井城」というタイトルで講演しました。お城は廃城になると、そこから城跡としての歴史が始まります。福井県のようにお城の中に県庁があるのは、全国的にも珍しいんですよ。昔は政治の中心がお城であり、そこに県庁が入っていることで、その歴史が今も続いている。今、県庁を他の場所に動かす話がありますが、僕としては動かす必要性はないと考えています。中井先生も「お城にとって県庁は邪魔ではなく、県庁にとって城跡が邪魔ではない。両者は共存できる」っておっしゃっていました。

—北陸高校では、歴史研究会に所属されているそうですね。
1年生の終わり頃、担任の先生から勧められて入りました。クラスでお城の話とかしても、周りから人が消えるか(笑)、違う話をしてってことになる。研究会では、歴史の話ができるからいいですね。

今は7人くらいで活動していて、年に1、2回ある研修の打ち合わせをしたり、文化祭での発表をまとめたりしています。今度の学園祭(北紫祭)では、僕がお城について講演をする予定です。

—勉強と研究との両立はどうしていますか。
だいたい、お城が8割、勉強が2割かな…(苦笑)。受験科目は勉強するけど、それ以外はあまり…。親からは、「もっと勉強しろ」とよく言われます。平日はしっかり勉強して、夜に少しだけお城のことを見て、土日はお城に集中している感じです。

—将来の夢を教えてください。
考古学の教授になって、自分の研究会を作ったり、先生方の研究会の跡を継げるような、城郭研究家や博士になりたいです。今、同世代で同じようにお城が好きな人が静岡、大阪、愛知などにいるんですけど、そのみんなが30年後には教授になって、良きライバルになるのかなと思っています。

—夢に向かう後輩たちへメッセージをお願いします。
好きなことを一つに絞って、それを極めると後々役に立ってきます。好きなことをするときは好きなことに集中して、イヤなことも取り組んでやるべきことはしっかりやるといいですね。そう言いつつ、自分もまだ50%くらいしか実践できてはいないんですけど(苦笑)。

これからも城好き高校生、城オタクとして頑張ります。「城好き高校生」で検索して下さい。

PROFILE
成和中学校出身。歴史研究会所属。城好き高校生として、城跡での活動の様子をSNSで積極的に発信している。国吉城宣伝担当。城郭研究家の中井均・滋賀県立大教授に師事し、城郭を見学・研究。これまで全国約150ヶ所以上の城跡を訪ねる。近年、講演やテレビ局などからの出演オファーが続く。

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